こんにちは。プロダクト開発部PdMの酒井です。 コドモンにジョインしてから、気づけば半年が経ちました。 この節目にあたり、改めてコドモンに参加することになった経緯、この半年間で感じたこと、そして今後取り組んでいきたい課題についてお話ししたいと思います。
なぜ、私はコドモンを選んだのか
これまで私は、医療業界、人材業界でプロダクトマネージャー(PdM)やプロダクトマーケティングマネージャー(PMM)として、さまざまなプロダクトに携わってきました。 転職活動を始めたきっかけは、前職での働き方の変化、オンラインからオフライン出社への転換でした。 子育てとフル出社勤務の両立が難しくなり、改めて「なぜ私は働くのか」を自問したとき、自然と心に浮かんだのは子どもたちの存在でした。 子どもと一緒に過ごす時間を大切にしたい。 子どもの未来に、何かを残せる仕事がしたい。
そんな想いに正直になったとき、半年前に社外イベントで出会った「コドモン」のことを思い出しました。 社会全体で子どもたちを支えるインフラをつくる。 そのビジョンに、私は心から共感しました。 ここでなら、子どもたちの未来に本気で向き合える。そう確信し、コドモンへの入社を決めました。
いま、私が向き合っていること
現在、私はコドモンのプロダクト開発部で、ICTサービスの登降園打刻管理と請求業務を担当しています。 登園・降園の記録を支え、そこから保育料を正しく算出する。 この仕組みは、保育施設の運営にとって絶対に欠かすことのできないインフラです。 もしこの機能がなかったとしたら、保育士や事務担当者は、毎日膨大な手作業で登降園時間を紙に記録し、それを手計算で集計し、月末には保育料を算出して、請求書を作成する必要があります。 しかも、登降園の「1分」の違いが、延長保育料の発生や請求金額に直結します。 そのため、手作業でのズレやミスは、施設側にとっても保護者側にとっても大きな負担やトラブルの原因になりかねません。 私たちのプロダクトは、こうした現場の煩雑な業務を正確に、効率的に、かつスムーズに支える役割を果たしています。 さらに、保護者にとっても、たった1分打刻が遅れただけで数千円単位の延長保育料が発生することがあり、登降園のタイミングは非常にシビアです。 この1分1秒が、家計にも、子どもと向き合える時間にも直結する。 私自身も保護者としてそのリアルな体験をしてきました。 だからこそ、私は1分でも、1秒でも現場や保護者の負担を減らし、子どもと向き合える時間を最大化できるプロダクトをつくりたいと、本気で思っています。 この領域に向き合うことは、単なる業務効率化ではありません。 子どもたちと過ごす「かけがえのない時間」を守ることにつながっている。 それが、私がこの仕事に誇りを感じる理由です。
子ども第一の価値観を共有するチーム
コドモンには、「子どものために何ができるか」を大切にする価値観が自然に根付いています。 家庭の有無や世代に関係なく、誰もがその思いを共有し、日々の仕事に向き合っています。 たとえば、子どもの体調不良による急な休みも、「お互い様だよね」と言える温かい文化が当たり前に存在しています。 また、施設様へのヒアリングやサービス改善でも、業務効率化にとどまらず、常に「子どものために何ができるか」という視点で議論が交わされます。 個人プレーではなく、チームで力を合わせ、小さな積み重ねを社会全体に大きな価値として届けていく、そんな組織文化に、私は心から共感しています。
これから目指すもの
私がこれから特に注力していきたいのは、大きく3つの領域です。
1.プロダクト全体を俯瞰(ふかん)した体験設計の強化
現状、コドモンの各プロダクト機能は単体ごとに最適化が進んでいます。 しかし、施設様や保護者様にとって重要なのは、コドモン全体としての一貫した使いやすさです。 私は、チーム間を横断した連携をさらに強化し、プロダクト全体を通じて違和感のない一貫したユーザー体験を届けられるように取り組んでいきたいと考えています。 そして、コドモンが掲げるミッションは、子どもを取り巻く環境をテクノロジーの力でよりよいものにすることです。 私たちは、保育施設への支援を大切にしながら、子どもに関わるすべての人たちに向けて、よりよい環境づくりを目指しています。 テクノロジーの力で、子どもたちの未来を取り巻く社会全体を変えていく。 それが、コドモンが目指す世界であり、私自身がこれからも向き合い続けたい未来です。
2.PdMチームの体制強化
プロダクトを成長させ続けるためには、個人のスキルだけでなく、チーム全体のレベルアップが不可欠だと考えています。 PdMチームにはまだまだ伸びしろがあり、多様な視点や専門性を持ったメンバーがより活躍できる土壌を育てていく必要があります。 私は、チーム全体のナレッジシェアを促進し、個々が強くなるだけでなく、組織全体が成長できるような体制づくりに取り組んでいきたいと考えています。 より大きな社会インパクトを生み出せる組織を、チームの力で実現していく。 それが、次に目指すステップです。
3.こども家庭庁・自治体との連携強化
コドモンのプロダクト開発には、もうひとつ大きな挑戦があります。 それは、こども家庭庁や各自治体との施策・制度の間で生じる難しさに真正面から向き合うことです。 保育行政は年々大きく変化しており、たとえば「指導監査の報告様式」や「延長保育に対する補助金制度」など、自治体ごとに制度の内容や運用方法が異なります。 ある自治体ではAという申請様式が必須、別の自治体ではBという提出フォーマットが必要というように、自治体ごとに申請書類の様式がバラバラで、この違いが保育施設の業務負担や混乱を生む要因にもなっています。また、こうした様式や申請方法が数年ごとに変わるほど保育行政の変化は速く、加えて自治体ごとの要件も異なります。 私たちは、そうした制度の流動性・多様性を理解した上で、プロダクトに落とし込む設計が求められます。一筋縄ではいかない調整や仕様変更が日常的に発生する中でも、現場にとって本当に使いやすい仕組みを追求し続ける必要があります。 制度という大きな枠組みを理解し、その上でプロダクトを進化させる。 社会の根幹に触れながら、子どもたちにとってよりよい未来を形にしていく。 この難しさにチャレンジできる環境が、コドモンにはあります。 制度という大きな枠組みを理解し、その上でプロダクトを進化させ続ける。社会の根幹に触れながらものづくりができる、このフィールドを私は誇りに思っています。
最後に、未来を変える仲間へ
コドモンは、現在、主に保育施設向けにサービスを提供しています。 しかし、私たちが本当に目指しているのは、0歳から15歳までのすべての子どもたちを支える社会インフラをつくることです。 今はまだ、その道のりの「1合目」。 目指す山は、遥かに高く、険しい。 だからこそ、これから一緒に駆け上がってくれる仲間を、私は心から求めています。 コドモンの仕事は、決して簡単ではありません。 社会制度と向き合い、現場と向き合い、「止めてはいけない領域」でプロダクトを支えるという重責を背負っています。 けれど、その難しさを乗り越えるからこそ、社会を変える仕事ができる。 子どもたちの未来を、本気で支えたい。 そのために、一緒に挑戦し続ける仲間を探しています。 難しさを、面白さに変えられるあなたと。 コドモンで出会える日を、心から楽しみにしています。