メリークリスマス! Engineering Officeのおかぱるです🎄🎅
こちらの記事はコドモン Advent Calendar 2023とEngineering Manager Advent Calendar 2023の25日目の記事です。
私が所属するEngineering Officeは「開発チームの機動力を上げる」ことを目指し、組織横断での取り組みの推進や組織課題の解決などに注力をしています🔥
Engineering Officeがどんなことを目指し、具体的にどんな仕事をしているのかについて紹介していければと思います。同じように組織に向き合っている方の参考になったら嬉しいです...!
コドモン開発チームにEngineering Officeが誕生した背景
私がジョインしたときにはEngineering Officeというチームはありませんでした。私も最初はエンジニアとして開発をしていたのですが、新卒研修や仲間集めなど、徐々に組織を横断する仕事の比重が増えていったため、独立したチームを作り組織を横断する諸々にフォーカスするためにEngineering Officeが誕生しました。チーム立ち上げに当たっては、メルカリさんの記事を参考にさせていただきました。
ちなみに現在では開発チーム全体でエンジニアが約60名、デザイナーやPdMも含めると約80名の組織になりました!
チームメンバー
Engineering Officeは専任が2名、兼務でEngineering Managerが3名、人事メンバーが1名います。 ※Engineering Officeには開発者体験の向上に技術的な視点から注力しているメンバーもいますが、今回は組織の話にフォーカスして書いていきます。
Engineering Officeの業務は、そのチームだけで完結することができないことばかりなので、基本的に他メンバーも巻き込みながら動いています。これから書いていくことも、私たちだけで完結していることはほとんどありません。
ありがたいことにコドモン開発チームには巻き込まれる能力が高いメンバーが多く、Engineering Officeとしてはとても仕事がしやすいなぁと思っています。開発者全員が集まる開発部MTGにて協力者を募ることが多いのですが、募った際にはだいたい手を上げてくれるメンバーがいます🙋
Engineering Officeが注力している分野
仲間集め
背景・大事にしていること
正社員・業務委託問わず、仲間集めの推進を行なっています。現在コドモンではメインプロダクトの新機能の開発や既存機能の改善、また新規プロダクトの開発など本当にたくさんやっていきたいことがあるフェーズです。そのフェーズに全力で挑むため、今まで以上に開発者の力が必要になっています......!
仲間集めでは「ひとりの応募からひとりの採用につながる状態が理想」という考えを大事にしています。誰でも採用をする、という意味ではなく、プロセスの早い段階からお互いにミスマッチがない状態が理想だよね、という意味です。 候補者の方にとっても、たくさんの企業の選考を並行して受ける必要がなくなりますし、また既存メンバーにとっても、たくさんの選考に参加する必要がなくなり、お互いに幸せな状態なのではと思っています。
難易度は高いのですが、できるだけこの状態に近づけるために仲間集めプロセスを試行錯誤してきました。
例えば、よりレジュメの情報量が多い採用媒体を使うことで、スカウト前にその方がコドモンで活躍いただけるかどうかや、本人の転職の希望を満たせるのかを判断し、希望に合うスカウトだけを送るようにしたり、スカウトもチームについて理解しているメンバーが書くことで、チームの状況をリアルに伝えられるようにしています。
カジュアル面談やインタビュー時にもよいことばかりではなく技術的負債の話など、チームの課題感も正直にお伝えすることで、入社前のミスマッチを減らせるように、丁寧にコミュニケーションをとるようにしています。
また「一緒に働く仲間は自分たちで集める」というスタンスも大事にしており、カジュアル面談やインタビューにはほとんどのメンバーが参加できる状態になっており、チーム全員で仲間集めを行っています。
Engineering Officeが具体的にやっていることの一例
- スカウト送信の主導
- カジュアル面談の実施
- 仲間集めプロセスの中での課題の抽出・改善の主導
- リファラル強化に向けた社内イベントの運営
- 業務委託エージェントの開拓やコミュニケーション
技術広報
背景・大事にしていること
開発チームの情報発信における目的は以下のように定義しています。
- 世の中の開発に関わる人々への情報提供をする 🌍
- チームメンバー内の相互の知見共有、技術力向上を目指す💪
- コドモン開発チームに興味を持ってくれる人を増やす 👨👩👧
これまで私たちも世の中の情報に助けられながら働いてきたので、同じようにコドモンでの取り組みが、どこかの誰かの役に立つといいなという思いで行っています。また、知識のアプトプットを行うことで理解が深まることもありますし、チームが違うメンバーにとっては情報発信を通して知見の共有にもなります。 そして情報発信をすることは、コドモンに興味を持ってくれる人を増やすことや、私たちが大事にしている選考プロセスの早い段階からミスマッチをなくすことにもつながります。
そのためにブログの運営や、合同イベントの運営、カンファレンスへの協賛などを行っています! こちらももちろんチーム内では完結できないので、情報発信に熱意があるメンバーを巻き込んで行っています。
ちなみに2年ほど前までは、開発部のメンバーはどちらかというと内向きで、社内LTは数か月先まで埋まるけど、社外への発信はあまりない状態でした。
情報発信を強化したいという思いに共感してくれるメンバーを巻き込んでの"推進チーム"立ち上げから始まり、ブログの刷新、アドベントカレンダーへの参加、外部イベントでの登壇などを行ってきた結果、今では毎月コンスタントに記事が公開され、メンバーからも「誘われたのでイベント登壇してきます」や「こんなイベントのスポンサーどうですか?」などの声も聞こえるようになり、情報発信の土壌が作られてきたなと感じます。
ちなみに今年のアドベントカレンダーは、開催を周知して参加者を募集してから10分も経たずに25枠埋まりました!!!
Engineering Officeが具体的にやっていることの一例
- 開発ブログ・アドベントカレンダーの執筆者・テーマ集め
- イベントスポンサーの運営
- 他社との合同イベントの運営
- ノベルティの作成(デザイナーチーム協力のもと)
- 開発X(旧Twitter)での定期ポスト
評価の運用・改善
背景・大事にしていること
半期に一度、評価の時期がきます。Engineering Manager とEngineering Officeが一緒になって評価の運用や改善に取り組んでいます。
コドモン開発チームでは360°フィードバックという、メンバー同士がフィードバックを書き合い、情報を集めた上でEngineering Manager のメンバーが最終的にすり合わせるというスタイルをとっています。
360°フィードバックをベースにしている背景としては、コドモンでは日常的にペアプログラミングを行っており、メンバー同士の成果やスキルをよく把握しあっていること、また各コンピテンシーの項目においてそれぞれが考え、言語化するスキルを高め、その結果 ”メンバー全員が自律的・主体的なアジャイルチーム ” に近づいていきたいと考えているためです。
しかし、メンバー同士たくさんのフィードバックを書くことになるため「フィードバックを書くのが時間がかかってすごく大変...」などの声があることも事実で、大変さをできるだけ減らして本来達成したいことを達成できる運用にしていくために、毎回必ずふりかえりも実施しています。ふりかえりにはEngineering Manager とEngineering Officeのメンバーだけではなく、運用の改善にモチベーションがあるメンバーも関わりながら、改善を進めています。
Engineering Officeが具体的にやっていることの一例
- 評価期間のスケジュールの作成・展開
- 360°フィードバックを円滑に進めるためにドキュメント整備
- コンピテンシー・評価運用の課題の抽出・改善
学びの支援
背景・大事にしていること
チームの機動力を上げていくには、メンバーが増えるだけではなく、それぞれの機動力が上がっていくことも必要です。
コドモンメンバーの学習へのモチベーションは高く、勉強会は本当に盛んです! ブログの「勉強会」カテゴリを見ても分かる通り、勉強会に関する記事も多いです。
有志で勉強会や書籍を使った輪読会が行われていることはもちろん、Engineering Officeでは定期的に外部のゲストを招いた CoDMON Tech Meet という勉強会も実施しています!
過去にはレガシーコード改善ワークショップをt_wadaさんに実施していただいたり、freeeQAのゆもつよさんに勉強会を実施いただいたりしました。外部のゲストを招くことで、学びにつながるだけではなくモチベーションアップにもなると感じています。今後もスペシャルなゲストをお迎えしていきます!
Engineering Officeが具体的にやっていることの一例
- CoDMON Tech Meetの企画、ゲストとのやりとり
- 新卒エンジニア研修の旗振り
メンバーオンボーディング
背景・大事にしていること
開発チームには嬉しいことに、ほぼ毎月新しいメンバーがジョインしてくれています! メンバーがスムーズにチームに馴染んだり、必要な知識をキャッチアップできるようにするために、いくつかのオリエンテーションを実施しています。もちろんEngineering Officeだけでの実施はできないので、いろいろなメンバーが関わりながら、オリエンテーションを実施しています。
▼全社共通オリエンテーション
- コドモン全体像(MVV・事業・それぞれの部署の役割などをお伝えする)
- 機能研修(コドモンのメインプロダクトの機能についての研修)
▼開発チームのオリエンテーション
- 初月
- 開発部全体像
- アジャイル開発/XP
- ペアプログラミング
- インフラ・監視
- 2か月目
- 障害対応
- コンピテンシーと360°フィードバック制度
- 3か月目
- 情報発信
- 仲間集め
チーム横断イベント
背景・大事にしていること
チームを跨いだ協力やコミュニケーションを円滑に行えるようにするために、定期的にチーム横断イベントも実施しています。徐々にチーム数や人数も増えてきたため、イベントの中で開発チーム全体で目指す方向性の目線を合わせたり、他のチームから学びを得ることも目的としています。
Engineering Officeが具体的にやっていることの一例
- 四半期ごとのWin Sessionの運営
- 懇親会での飲み物・ご飯の注文
これから
各分野においてまだまだ課題はありますので、継続して改善は行っていきます! そして、これまでは仲間集めに時間を使うことも多かったのですが、試行錯誤の結果そこが徐々に軌道に乗り始めたため、よりチーム内に目を向けた活動も加速させていきたいと考えています。 例えば、以下のようなことに取り組んでいきます。
エンゲージメントの可視化
これまではチームや個人の課題はそれぞれのチームでレトロスペクティブや1on1で見つけていたのですが、組織が大きくなってきたことで、チーム全体の課題の傾向などを可視化し、メンバーのモチベーションの妨げになっていそうな要素は解消していきたいなと思っています。
学びの支援の拡充
勉強会は頻繁に行われていますが、現在コドモンの開発チームの学びの支援(書籍補助やイベント参加補助など)は他社に比べると充実しているとは言えない現状があります。社内メンバーからの声を聞いたり、SMSさんの「なぜ学習することへ投資するのか」という記事を拝読したりしたことで、優先度を上げて充実させていかなくてはと考えています。
具体的にどんなアクションができるかは検討中ですが、学びの手段は人それぞれなので、できるだけそれぞれに合わせた学びができるような環境にしていきたいです。
メンバー同士のコミュニケーション
また組織が大きくなってきたこともあり、どんなメンバーがいてどんな得意分野を持っているのかが分かりづらくなってきました。そこでメンバーそれぞれの自己紹介や得意分野などがわかるものを作りたいと考えています。ここにはデザイナーメンバーやエンジニアメンバーにも早速関わってもらい、どんなものを作ろうか検討中です。 将来的にはそれをもとに、他チームのメンバーに相談しに行ったり1on1を申し込んだりできるようになったらいいなと思っています!
さいごに
今回はEngineering Officeで行っている仕事やその背景にある思いなどを記事にまとめてみました。同じように組織を横断した取り組みをされている方の参考になったら嬉しいです!
情報交換をしてみたいという方がいれば、ぜひXアカウント(@okapall)やPittaのカジュアル面談にてお声がけいただけると嬉しいです。ちなみにEngineering Officeも絶賛仲間集め中なので、組織横断の取り組みに興味がある、という方がいたら一目散にお声がけください......!
実は今回の記事はメルカリさんの「強いエンジニア組織に必要な、6つの技術以外のこと – メルカリ編」という記事に触発されて書き始めました。
メルカリ編と書きましたが、こういった話は中々表に出てこない領域でもあるので、他社の方で同じような取り組みをしている方がいれば是非書いてみてください!
私としても同じような取り組みをされている方の記事をぜひ読みたいので、続編を楽しみにしています!
それではみなさまよいクリスマス、年末年始をお過ごしください👋