コドモン Product Team Blog

株式会社コドモンの開発チームで運営しているブログです。エンジニアやPdMメンバーが、プロダクトや技術やチームについて発信します!

2026年4月時点の、コドモン開発チームのAI活用状況

こんにちは、コドモンでエンジニアリングマネージャーをしている市川です!

春のブログリレーに便乗して、今日は「2026年4月時点のコドモン開発チームのAI活用状況」をまとめてみます!

「コドモンでのAI活用はどう?」にさっと答えられるようにしたいという目的もありつつ、AI活用については“今の当たり前”が“来年の当たり前”ではなくなるだろうとも思っており、「来年の自分たちが読んで懐かしめる記事」としてもスナップショットを残しておこうという気持ちで、書いています。

前提

この記事の前提として、会社としてのAI活用のムード、現時点での開発のチーム編成と、AI活用レベルの定義を書きます。

会社としてのAI活用のムード

この記事は開発チームでのAI活用状況にスコープを絞りますが、ざっくりとだけ、会社全体としてのAI活用ムードにも触れます。

会社としては、2024年12月にAI戦略の組織が誕生し、AI利用のルールや環境整備が始まりました。「AI利用はよく分からないから禁止」などのブレーキがかかる雰囲気が出たことはなく、基本的には「AIを活用して生産性を上げよう」というムードです。

開発プロセスにAIを利用したいとなった時も、CopilotやClaudeの導入は(EMによる必要な決裁手続きを経て)速やかに行われましたし、情報システムの部署で管理している範囲へのAI利用に関する相談事も円滑に話が進み、ありがたいなと日々思っているところです。

開発のチーム編成

現時点でのコドモン開発チームは、ざっくり以下のような感じです。

  • 全部で10チームほど
    • 特に今年はメインプロダクトの基盤系の改善に注力しており、その担当が7チーム
    • ある機能の範囲にフォーカスし、DevOpsしているチームが3チーム

AI活用はチームごとに進展しています。開発チーム全体としては、現時点では最低限のルールがあるくらいで、活用標準のようなものはありません。各チームの活用状況を情報交換しあい、それぞれが活用度を上げていっているという状況です。

AI活用レベルの定義

AIによってさまざまな前提の変化が起きていると思いますが、それらを加味し「コドモン開発チームの目指す状態」を改めて組み直すということを目下進めています。そのため、「私たちが目指す状態・それに対しての現在位置」を示すことは現時点ではできず、ここでは「プロダクト開発という営みにおけるAI活用のレベル定義」として一般的に認識されていそうな以下のような定義を、物差しとして用います。

※定義としてピンポイントな引用をしたいものの適切な参照先の選定に悩み、現時点で多くの記事で整理されている内容をサマリしています。

レベル 名称 定義 具体例 特徴
1 AIアシスト開発(個人活用) 開発者がブラウザやエディタを通じて、個別にAIを利用する段階。 コードの自動補完、エラー原因の検索、関数の簡単な生成、ドキュメントの要約など。 開発プロセス自体は従来通りで、AIはあくまで「高度な検索・補助ツール」として機能する。
2 文脈理解型コパイロット(チーム/文脈活用) AIがプロジェクト全体のコードやチーム固有のルール(規約)を理解し、高度な提案を行う段階。 Claude Code等のツールが既存コードの文脈を読んで修正案を出したり、PRのサマリーを自動作成したりする。 チーム全体のコーディング規約や設計思想に沿った、より正確な支援が可能になる。
3 監督付きエージェント型開発(自律試行) AIに大まかなゴール(例:「〇〇機能を実装して」)を伝えると、AIが手順を自分で考え、自律的に作業を進める段階。 要件定義からコード生成、テストコードの作成、テスト実行までの一連のタスクをAIエージェントが担当し、人間は最終確認のみを行う。 人間の役割が「作業者」から「監督者・レビュアー」へとシフトする。
4 AI駆動開発(完全統合・自律最適化) 開発プロセス全体がAI前提で再構築され、AI同士が協調して開発・保守を行う段階。 ユーザーフィードバックからの自動要件抽出、バグの自己修復、負荷に応じたシステムの自動再設計など。 人間は高レベルなビジネス判断や戦略のみに関与し、実装や最適化の多くが自動化される。

各チームのAI活用状況

前述のとおりチームにより活用状況は異なるものの、レベル2から3あたりが全体としての現在地かなという印象です。*1

共通して定着していること

基本的にどのチームでも、レベル2までの活用は定着している印象です。全員、AIエージェントをさわらない日は無いのではないでしょうか。

活用状況に差分があること

レベル3の「AIに自律的に開発させる」については、チームごとというより、タスクごとに活用状況が異なりそうです。方法不確実性(どのように実現するかの不確実性)が高ければ方針決めまでは人間が主に行い、AI活用としてはレベル2に留まりますし、方法不確実性が低ければレベル3の範囲までAI活用が進んでいるケースもあります。

その意味で、方法不確実性が高いエピックを多く持つチームでは人間の存在感が大きいですし、方法不確実性が低いエピックに集中しているチームでは、AI活用で開発が効率的に進んでいる勢いを感じることができます。

具体的な取り組み例

具体的な各チームでのAI活用事例として以下のような記事が公開されているので、ぜひご覧ください。

↓アラート調査でレベル3相当の活用をしている、杉山さんの記事 tech.codmon.com

↓スペック駆動開発をチーム流に実現している、ともにぃの記事 tech.codmon.com

↓AIの台頭で一瞬モチベーションが下がりかけたが、「チームのために」でまた熱くなったりょーたさんの記事 tech.codmon.com

↓AI活用が進んで出てきた課題を改善した、村松さんの記事 tech.codmon.com

↓ペアプロをベースにしているコドモンでのAI活用はどうですか?という質問へのアンサーになりそうな、松浦さんの記事 tech.codmon.com

レベルを上げていくうえでのハードルは何か?

「レベル2から3あたりが全体としての現在地」と前述しましたが、そこから更に活用度を上げるには、コンテキスト・ガードレールの更なる整備が必要だと感じています。

特にコンテキストについては、既存のコードベースが秩序だった状態ではないことと、仕様すべてがドキュメントとして網羅されているわけではないということを大きな要因として、AIの成果物を信頼しきれず人間の確認が必須になっているのが現状です。

ガードレールについても、どのような手法・どのようなルールでAIの成果物の品質を担保するか、検討すべきものが多くある状態です。

何度か言及しているように、私たちは「コドモン開発チームの目指す状態」の整理を進めている段階です。目指すものがこのレベル表で語れるものになるかは分かりませんが、少なくとも「(AI活用のハードルになっている状況を含め)既存のプロダクト/開発プロセスの伸び代を、AIが自律的に整理・判断し改善し続けるサイクルが回る」のような方向性は必須だろうと思っており、前述のようなハードルをどう解消するか?は重要課題だと認識しています。

最後に

以上、「2026年4月時点のコドモン開発チームのAI活用状況」でした。

何度か言及した「コドモン開発チームの目指す状態」の整理が進んだら、また何かしらのかたちで公開したい所存です!

*1:膨大なコンテキストを必要としない一部プロダクト(事業)においてはレベル4に踏み出して検証中のものもあります