コドモン Product Team Blog

株式会社コドモンの開発チームで運営しているブログです。エンジニアやPdMメンバーが、プロダクトや技術やチームについて発信します!

「心理的安全性をつくる言葉」でオンラインミーティングが変わった話

こちらの記事はコドモン Advent Calendar 2022の12日目の記事です。

qiita.com

こんにちは、コーポレートエンジニアの青木です。

私たちのチームはリモートで作業することが多く、ミーティングもオンライン開催です。

今回はちょっとした言葉や声掛けで、リモートワークでもチームのコミュニケーションが取りやすくなった「心理的安全性をつくる言葉」について紹介したいと思います。

心理的安全性とは

みなさんは「心理的安全性」という言葉をご存知でしょうか?

私は『最高のチームはみんな使っている 心理的安全性をつくる言葉55 』という本の読書会をすることになって、初めて知りました。

最高のチームはみんな使っている 心理的安全性をつくる言葉55 | 原田将嗣, 石井遼介 |本 | 通販 | Amazon

「心理的安全性」という言葉について、以下のように定義されています。

対人関係のリスクをとっても大丈夫だ、とチームメンバーに共有される信念のこと

つまり、「無知」「無能」「邪魔」と思われてしまうかもといったネガティブな発言をしても、このチームでは大丈夫と思えることです。2016年にGoogleが「心理的安全性が高いチームは生産性が高い」と発表したことから、注目を集めるようになりました。

読書会のきっかけ

コドモンには1週間の勤務時間のうち0.5日分を自分の学習にあててよい「0.5投資」という学習制度があります。これを利用して、私たちのチームではいわゆる技術本の読書会を実施していました。

9月に業務フローの改善をするメンバーがJOINすることになり、エンジニアでないメンバーとも一緒に読める本を探したところ「心理的安全性」という言葉が気になる、というメンバーが多かったことからこの本に決まりました。

読書会は、次のような形で進めています。

  • 10分間:本を読みながらMiroの付箋に気になった言葉や感想を貼る
  • 20分間:付箋について話し合う

読書会でMiroに書き出した付箋

オンラインミーティングが変わった言葉

この本は、職場で使ってしまいがちなNGな言葉をこんな風に置き換えてみよう、といった形式で書かれています。このなかには「心理的安全性を下げる言葉だったのか」と気づかされる言葉や、「試しにチームに取り入れてみよう」と思える言葉がいくつもありました。

コドモンは、新しくJOINしたメンバーもミーティングでよく発言していて、もともと心理的安全性の高い職場だと思います。ただオンラインでは相手の様子がわからなくて余計な気遣いをすることもありました。この読書会を進めていく中で、チームに取り入れてオンラインミーティングの雰囲気が変わったなと感じた言葉をいくつか紹介します。

あいさつ

これは最初にチームで取り入れたことです。

私たちのチームでは毎朝Gatherというバーチャルオフィスに集まって、メンバーの進捗や困りごとを共有しています。このミーティングの冒頭で「Aさん、おはようございます」と一人が名指しで挨拶をし、AさんはBさんに名指しで挨拶をするというリレー挨拶をすることにしました。自分だけに挨拶されるとちょっとくすぐったい感じがしますが、一人一回は発言するのでアイスブレイクの役目にもなっています。

「なぜ?」をやめる

「なんで終わってないの?」を「止まっていることは何ですか?」と言い換える。

これは、なるほどと思った方も多いのではないでしょうか。 人は「なぜ?」と聞かれると、責められてる感じがしてしまいます。これを「何に困っているの?」や「どこで止まっているの?」と言い換えると、問題にフォーカスがあたり、聞かれたほうも言い訳ではなく問題点の整理といった前向きな話ができます。

余談ですが、「なぜXXしたの?」は子どもについ言ってしまうよね、と読書会で話題になりました。私自身も思い当たることがあり、「なんでお土産に木刀買ってきたのー?」より「木刀の何が気に入ったの?」と声をかけたほうが、もっと楽しいお土産話が聞けたかもしれませんね。

「自分で考えてから相談してね」は呪いの言葉

「この言葉はNGなんだ!」と驚いた言葉でした。過去に使ったことがある気がします。

人材育成には相談の「量」、徐々に「質」の向上を目指す。

知識や経験がないなかで闇雲に考えるよりも、一緒に考えるというステップを挟んだほうが、より速く成長できたりするものです。

本にはこのように書かれています。 ここを読んで最初に思い浮かんだのは、ペアプロやモブプロです。 コドモンではペアプロやモブプロを取り入れていますが、私自身誰かと一緒に考える時間は、集中した効率のいい学びの場となっています。また、最初から質のいい相談をする必要がないというのは、質問するときのハードルをぐっと下げるものとなりました。

「理解したい」を伝える、名指しで意見を求める

意見の衝突はミーティングではたびたび起こります。健全な衝突は悪いことではないのですが、場の空気が悪くなると意見を出しにくくなってしまいます。私たちのチームでも、誰かが発言した後に考え込んでしまったり、他の誰かが答えるだろうと思ってしまい、沈黙が続くことがありました。 こんなとき「〇〇さんが言われているのは、こういうことですか?」や、「〇〇さんは、この件をどう思いますか?」と名指しで声掛けをすると、話し合いが前に進み出します。 これは取り組もうと話し合ったわけではないですが、読書会を通して自然とチームに浸透した言葉だったと思います。

まとめ

この読書会をするようになり、「これは馬鹿な質問かも……やめておこうかな」が「とりあえず言ってみよう」という気持ちに切り替わり、チームからも意見を歓迎する雰囲気を感じられるようになりました。 ミーティングで意見が出やすくなると、色んな角度から検討するようになりチームのアウトプットの質があがります。

すぐに取り入れやすい言葉がいっぱいあるので、ミーティングで意見交換が活発になってほしいなと考えてる方にはとてもおすすめの本です。


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